あけましておめでとうございます、りぜろうです。
旅行記中途半端なところで、ずいぶんと・・・間があいておりますが、
とりあえず、元気です笑
旅行記の続き書いてないので、ストック記事の中から久しぶりのプリンス記事。
なんだかごたついていてブログ止めてますが、落ち着いたらまた復活させます
😁
前回の記事はこちら
↓
the Gold Experienceを紹介したこの記事、りぜろうのブログの中では検索流入トップで、堅調にアクセスを稼いでくれております。
海外ドラマレビューの記事とかといっしょで、アップした直後はアクセスないんですが、検索流入で息が長い記事になるんですよね。ありがたや( ̄人 ̄)
Musicology
プリンスを知らない貴方に聴いてほしいおすすめアルバム名盤シリーズ、最後を飾るのがこちら。
Musicologyです。
Musicology(ミュージコロジー)その名も”音楽学”
2004年に発表された作品です。
このアルバム、久々にメジャーシーンにうってでることを狙ったためか、癖の強いプリンスの作品の中でも比較的聴きやすい洗練された作品内容になってます。
若いころのアクが抜けて洗練された大人プリンスです。
癖がなく聞きやすい中にきっちりプリンス印も入ってますから、プリンスを聴いたことがないという方にお勧めしやすいアルバムなんです。
40代になり、ミュージシャンとして円熟期に入ったプリンスが改めて音楽を楽しむことに向き合った文字通りプリンスの音楽哲学を表現した作品になってます。
メジャーシーンに復活
前回の記事でも書きましたが、1990年代半ばからプリンスはレコード会社とアーティストの権利を巡って大ゲンカ。
その結果、デビューから20年近く連れ添ったレコード会社ワーナーブラザースとの契約を解除して、完全にフリーな状態となってしまいました。
レコード会社に対してよほど嫌気がさしていたのか、その後、特定のレコード会社と専属契約することもなく、まるでインディーズのような活動形態に移っていきます。
本人は当然そんなつもりはなかったでしょうし、実際この時期発表されていた作品を聴いても創作意欲は相変わらず旺盛で、作品のクオリティは高いまま維持されていましたが、このころのプリンスは世間的には完全にオワコン状態。
80年代再評価
潮目が変わってきたのが2000年代に入ってから。
このころになると、80年代にマイケルジャクソンやマドンナ、プリンスの音楽を聴いて育った世代が音楽シーンの主役に躍り出てきます。
大勢いらっしゃいますが、割と日本でも知名度が高いのは、ビヨンセとかレディ・ガガとか、ブルーノ・マーズとかですね。
この方々のリスペクトにより、マイケルジャクソンをディスることで80年代を否定することがかっこよかった風潮の90年代から時代の空気が一変し、80年代トップアーティストが再評価されていきます。
ラップをはじめとしたストリートカルチャー全盛だった90年代からある種の回帰現象がおこり始めたことがプリンスの再評価へとつながっていきました。
2004年
復活の口火を切ったのが2004年2月に開催されたグラミー賞授賞式。
ビヨンセとの共演でお互いの代表曲をメドレーで派手に演奏します。
・・・多分、これはビヨンセが所属しているソニーミュージックとプリンスの相互戦略(笑)
この直後の3月に、プリンスがソニーミュージックから発表したのが、Musicologyです。
さらにアルバム発表後、続けざまに始まったライブツアー”Musicology tour”では、年間最高の観客動員数と収益を上げ、2004年最も稼いだアーティストとなり、グラミー賞も2部門受賞。その気になればいつでも最前線に戻ってこれることを証明したんです。
アルバム自体もランキング5位まで上がり、まずまずのヒットとなりました。
Real Music by Real Musician
この頃から、プリンスがよく口にするようになったのが、”Real Music by Real Musician”というフレーズ。
本物のミュージシャンによる本物の音楽という言葉です。
きっと、とめどなく大規模化、ショー化していく音楽ライブに対してのアンチテーゼとしての意味合いもあったのでしょう。
大がかりな舞台装置や何十人ものダンサーで構成されるようなショーではなく、あくまで音楽が主体のライブにこだわり続けます。
ツアーメンバー
実際、このミュージコロジーツアーのバックバンドのメンバーを見ても・・・
キャンディ・ダルファー
Sax a GoGoで大ヒットを飛ばした実力派の女性サックス奏者。
ジョン・ブラックウェル
多くの有名アーティストのツアードラマーとして参加していた速打ちドラマー。
この方、宇多田ヒカルさんのツアーにも参加していました。
40代で若くして亡くなっちゃったんですよね・・・。
メイシオ・パーカー
ファンクの帝王ジェームスブラウンのバンドメンバー。
ラリーグラハム
スライ&ザ・ファミリーストーンのベーシスト。
と、超実力派のバンドメンバーを取り揃えてます。
実力派メンバーの生演奏にこだわり、本物の音楽を演りたいという表れだったんだろうと思います。
ライブの時代を先見
もともとライブに定評のあったプリンス。
これからはCDの販売枚数ではなくライブの観客動員の時代になるということを発言するようになります。
日本でも2010年代に入ってから、CDの販売不振とライブの収益化が叫ばれるようになりましたが、さかのぼること10年以上前にそのことに気づいていたようです。
実際、このツアーではライブの来場者にCDを配るという常識では考えられないような行動に出ます。
CDの販売元のソニーミュージックを相当怒らせたようですが・・・
本人にとっては、CD配布による宣伝効果でライブの収益アップを狙ったのでしょう。
プリンスのライブの価値
若いころからでしたが、プリンスのライブのクオリティの高さは圧巻です。
音楽ライブの価値を定量的に評価するのもなんですが・・・
実際、2000年代後半からのプリンスのライブの価値は他アーティストの群を抜くようになってました。
下世話な話、当時のプリンスのライブブッキングのギャラは1回あたり1億五千万~2億円。
驚愕の数字です。
ちなみにこの1億5千万以上のクラスにランクインしているのはプリンスだけ。
一部抜粋
▽150万ドル~200万ドル(約1億5000万~2億円)
<ミュージシャン>プリンス▽100万ドル~150万ドル未満(約1億~1億5000万円)
<ミュージシャン>エアロスミス、アーケイド・ファイア、ビリー・ジョエル、エルトン・ジョン、ジェイ・Z、マイリー・サイラス、ローリング・ストーンズほか▽75万ドル~100万ドル未満(約7500万円~1億円)
<俳優>ジョージ・クルーニー
<ミュージシャン>アデル、ブルース・スプリングスティーン、デビッド・ボウイ、エミネム、イーグルス、ケイティ・ペリー、マライア・キャリー、ミューズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、スティービー・ワンダー、スティングほか
<その他>ドナルド・トランプ、タイガー・ウッズ▽50万ドル~75万ドル未満
<俳優&コメディアン>ビリー・クリスタル、エレン・デジェネレス、ジャック・ブラック、モーガン・フリーマン
<ミュージシャン>アリシア・キーズ、コールドプレイ、エリック・クラプトン、ジャネット・ジャクソン、ジョン・メイヤー、レニー・クラビッツ、ノラ・ジョーンズ、パール・ジャム、シャーデーほか
おすすめ曲
Musicology
タイトルトラック、Musicology
黒人の少年が街のお店で買ったレコードを自宅で楽しみに開封するところからビデオが始まります。
今じゃすっかりなくなりましたけど、ほんのちょっと前までそうでしたよね。
お店で買ったCDをワクワクしながらCDプレイヤーにセットした気持ちを思い出します。
曲中で、
思わず体が動き出すようなノリは、ターンテーブルで回すレコードでも出せないし、クスリを使ったって無理。
生バンドだからそのノリが出てくるんだ
それこそがミュージコロジー
って歌ってます。
自身が大御所といわれるような立場にたった今だからこそ、昔聴いていたような音楽の楽しみ方を取り戻したいという原点回帰の曲。
オールドスクールな曲調ですがノリがよくて大好きな曲です。
Life of the Party
こちらはライブの映像から。
CDだともう少し地味目に聴こえますが、ライブで見るとノリノリの楽しい曲。
キャンディ・ダルファーとデュエットした後、お客さんと絡んで楽しんでます。
曲中の一節。
パーティーのような人生を楽しんでる。
連中がどう言おうと構わない
”あいつはもうヒット曲を出せない”
そんなことも言われたけど、楽しくなかったら何事も意味がないんだ。
Cinnamon Girl
キャッチーな曲調で、歌詞を知らないと好きな女の子のことでも歌った曲なのかな・・とか最初聴いたとき思ってたんですが・・・
その割に暗めのPV。
この曲の背景はあの9.11同時多発テロ事件。
様々な人種の混じった先祖の歴史を受け継いで生まれたシナモンガール
肌の色が境界線を作り出すなんて知らずに育ったんだ
それなのに、あの9月11日の出来事がすべてを変えた
あの日から彼女は罪人として非難されることになったんだ
ポップな曲調からは想像できない重めの歌詞。
シナモンガールは、多分肌の色からイメージしたアラブ系の女の子を意識したんでしょうか・・・。
何の罪もないイスラム教徒のアメリカ市民に寄り添う曲。
以上、りぜろうが選ぶ”プリンスを知らない貴方に聴いてほしいおすすめアルバム名盤5選”でした。
あくまで、プリンスビギナーに向けて選んだアルバムたちなので、りぜろうの個人的なアルバムランキングとは少しずれてます。
そのうち、今回の5選には入らなかった”りぜろうが好きなアルバム””シリーズ書きたいと思います。